
基礎知識②では、実際にエントリーを行う際に必要となる知識を整理していきます。
チャートを見て「どこで入るのか」を判断するための考え方を中心に解説していきます。
トレードは知識を知っているだけでは結果につながらず、
実際の場面でどう使うかまで落とし込むことが重要です。
そのため、このパートでは「分析→判断→エントリー」までの流れを意識しながら、
すぐに使える実践的なスキルを身につけていきます。
ダウ理論
このパートはかなり重要になります
チャートの基礎・判断、大衆心理の理解に直結します

ダウ理論は、相場の流れや本質を理解するための土台になる考え方です。
エントリー判断にも直結するため、基本原則はしっかり押さえておきましょう。
① 平均はすべての事象を織り込む
相場の価格には、経済・政治・ニュース・投資家心理など、あらゆる情報がすでに反映されています。
つまり、チャートには相場参加者の判断が集約されているという考え方です。
② トレンドには3種類ある
相場には、長期・中期・短期の3つのトレンドがあります。
・長期トレンド:相場全体の大きな流れ
・中期トレンド:主要トレンドの中の調整波
・短期トレンド:日々の細かい値動き
③ 主要トレンドは3段階で形成される
主要トレンドは、次の3段階で形成されるとされています。
・先行期:一部の参加者が先に動き始める段階
・追随期:多くの参加者が流れに乗り始める段階
・利食い期:最後に利益確定が入りやすくなる段階
④ 平均は相互に確認されなければならない
1つの値動きだけで判断するのではなく、複数の市場や複数の視点で方向性が一致していることが重要です。
FXでは、複数時間足や関連する値動きが同じ方向を示しているかを確認する考え方につながります。
⑤ トレンドは出来高でも確認される
本物のトレンドは、出来高や参加者の勢いを伴って進みます。
強い上昇や下落には、それだけ多くの参加者の意思が入っていると考えられます。
⑥ トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
相場は、いったん発生したトレンドがすぐに終わるわけではありません。
押し目や戻りだけで転換と決めつけず、明確な崩れが出るまでは流れが続く前提で見ていくことが大切です。
① 平均はすべての事象を織り込む
経済・政治・ニュース・投資家心理などのファンダメンタル要素が、すべてチャートに反映されているという考え方です。
つまり、個別のニュースや情報をすべて追いかけなくても、
価格の動きそのものを見れば、市場参加者の判断や期待が読み取れるということです。
実際に下記のチャートを見てください。
価格の動きには、その時点のすべての情報と心理が反映されています。

期間:1950年9月7日~2024年7月31日(日次)
※上記は過去の情報であり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
出所:リフィニティブのデータをもとにアセットマネジメントOne作成

20MA(青色)と80MA(赤色)がこの並びになっている場合、
短期の平均線が長期の平均線より上に位置している状態になります。
これは相場全体として上方向への勢いが強く、
上昇トレンドが継続しているサインと判断できます。
② トレンドには3種類ある
相場の動きは一方向に進んでいるように見えても、
実際には時間軸ごとに異なる流れが重なっています。
そのため、トレンドは大きく3つに分けて考えることが重要です。
① 長期トレンド
週足・月足レベルの流れ
数ヶ月〜数年単位で続く、相場の大きな方向性です。
経済状況や金融政策などの影響を受けやすく、相場全体の土台となる流れです。
② 中期トレンド
日足・4時間足レベルの流れ
長期トレンドの中で発生する、少し大きめの押しや戻りの動きです。
上昇トレンド中でも一時的に下がる場面があり、その調整の流れが中期トレンドにあたります。
③ 短期トレンド
1時間足・15分足などの流れ
中期トレンドの中で発生する、さらに細かい値動きです。
実際のエントリーや損切り位置を考えるときは、この短期トレンドの動きを見て判断します。
まとめると、
長期トレンドは相場全体の大きな流れ、
中期トレンドはその中の調整や押し戻り、
短期トレンドは実際の売買判断に使う細かい流れです。
③ 主要トレンドは3段階で形成される
主要トレンドは、いきなり大きく動き出すわけではありません。
相場には段階があり、少しずつ参加者の心理が変化しながらトレンドが形成されていきます。
ダウ理論では、主要トレンドは大きく3つの段階で進むと考えます。
① 先行期
まだ多くの人が気づいていない段階
一部の投資家が、相場の変化に先に気づいて買い始める段階です。
まだ目立った上昇には見えないため、多くの人はトレンドの始まりだと判断できていません。
② 追随期
多くの人がトレンドに気づき始める段階
価格が本格的に動き出し、上昇トレンドだと認識され始める段階です。
このタイミングで多くの投資家が参加し、トレンドがさらに強くなっていきます。
③ 利食い期
最後に多くの人が飛びつく段階
相場が大きく上昇した後、ニュースやSNSでも注目される段階です。
この頃には先に買っていた投資家が利益確定を始めるため、高値づかみには注意が必要です。
④ 平均は相互に確認されなければならない
ダウ理論では、1つの指標やチャートだけでトレンドを判断するのは危険とされています。
相場の方向性は、複数の要素が同じ方向を示しているかどうかで見る必要があります。
これを「平均は相互に確認されなければならない」と言います。
① 指数同士での確認
例えば株式市場では、複数の指数が同じ方向に動いているかを見ます。
どちらか一方だけが上昇している場合は、相場全体の本格的なトレンドとは判断しづらくなります。
② 時間軸での確認
短期足だけで上昇していても、長期足が下落している場合は、流れがそろっていません。
複数の時間軸で同じ方向を向いているかを見ることで、トレンドの強さを判断しやすくなります。
③ 指標・インジケーターでの確認
移動平均線や出来高など、複数の指標が同じ方向を示しているかを見ます。
価格だけで判断するのではなく、MAの向きや出来高の増減も合わせて見ることで、相場の流れを整理できます。
1つだけで判断しないことが重要です
ダウ理論で高値・安値が切り上がっている。
MAも右肩上がりになっている。
上位足でも同じ方向を向いている。
このように複数の要素が同じ方向を示しているときほど、トレンドの信頼度は高くなります。
反対に、どれか1つだけが強く見えても、他の要素がそろっていない場合は慎重に見る必要があります。
⑤ トレンドは出来高でも確認される
FXには関係ないので省略させていただきます。
⑥ トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する(重要)(暗記)
【上昇トレンド】


Q:上昇トレンドとは?
A:価格が
高値を更新しながら、安値も切り上げていく状態
のことです。
つまり「上がって→少し下がって→さらに上がる」という流れが続いている状態です。
この状態では、買いの力が売りよりも強く、相場全体が上方向へ進んでいます。
① チャートの特徴
・前回の高値を超える(高値更新)
・前回の安値より上で止まる(安値切り上げ)
この2つが繰り返されている状態です。
② 上昇トレンド時の大衆心理
上昇トレンドでは、相場参加者の心理は段階的に変化します。
最初は「まだ上がるかわからない」と様子見が多いですが、
価格が上がり続けることで、
「乗り遅れたくない」という心理が広がります。
その結果、押し目で買いが入りやすくなり、
下がってもすぐに買われる状態
になります。
さらに上昇が続くと、
「まだ上がる」という期待が強まり、買いが加速していきます。
【下降トレンド】


Q:下降トレンドとは?
A:価格が
安値を更新しながら、高値も切り下げていく状態
のことです。
つまり「下がって→少し上がって→さらに下がる」という流れが続いている状態です。
この状態では、売りの力が買いよりも強く、相場全体が下方向へ進んでいます。
① チャートの特徴
・前回の安値を割る(安値更新)
・前回の高値まで戻れない(高値切り下げ)
この2つが繰り返されている状態です。
② 下降トレンド時の大衆心理
下降トレンドでは、相場参加者の心理は徐々に弱気へと変化していきます。
最初は「そのうち戻る」と考える人が多いですが、
下落が続くことで、
「早く手放したい」という心理が広がります。
その結果、戻りで売りが入りやすくなり、
上がってもすぐに売られる状態
になります。
さらに下落が進むと、
不安や恐怖が強まり、売りが加速していきます。
上昇トレンド・下降トレンドの終了
【上昇トレンド終了】

■ 上昇トレンドの場合
上昇トレンドは、
「高値更新」と「安値切り上げ」で成り立っています。
その流れの中で、
直近の安値を割った瞬間
にトレンドは崩れます。
高値の切り下げは“弱くなったサイン”ですが、
確定で崩れたと判断するのは「安値割れ」です。
【下降トレンド終了】

■ 下降トレンドの場合
下降トレンドは、
「安値更新」と「高値切り下げ」で成り立っています。
その流れの中で、
直近の高値を上抜けた瞬間
にトレンドは崩れます。
安値の切り上げは“弱くなったサイン”ですが、
確定で崩れたと判断するのは「高値更新」です。
トレンドが終了する瞬間、大衆心理はどう変化するのか?
トレンドの終わりは、価格の動き以上に
「人の心理の崩れ」で起きます。
■ 上昇トレンド終了時の心理
上昇トレンド中は、
「まだ上がる」「押し目は買い」という考えが広がっています。
しかし、高値を更新できなくなった瞬間、
「思ったより上がらない」という違和感
が生まれます。
その後、価格が下がり始めると、
利益確定の売りが一気に増えます。
さらに下落が続くと、
「早く逃げたい」という心理に変わり、売りが加速します。
■ 下降トレンド終了時の心理
下降トレンド中は、
「まだ下がる」「戻りは売り」という考えが支配的です。
しかし、安値を更新できなくなった瞬間、
「これ以上下がらないかもしれない」という変化
が生まれます。
その後、価格が上がり始めると、
売っていた人の買い戻し(損切り)が増えます。
さらに上昇が続くと、
「乗り遅れたくない」という心理が広がり、買いが加速します。
トレンドの終わりは、
「期待 → 違和感 → 不安(または焦り)」へと変化した瞬間
に起きます。
価格ではなく、心理の変化を見ることが重要です。
高値・安値の判断方法
ダウの高安値の判断方法については、20MAの波の高安を基準としてください。

トレンド転換とは
トレンド転換とは、これまで続いていた相場の流れが終わり、
新しい方向へ切り替わる動きのことです。
上昇トレンドであれば、これまで高値と安値を切り上げていた流れが崩れ、
安値を割り込むことで下落方向への転換を考えます。
下降トレンドであれば、これまで高値と安値を切り下げていた流れが崩れ、
高値を上抜けることで上昇方向への転換を考えます。
つまり、トレンド転換を見るときは、
単にローソク足が反対方向へ動いたかではなく、
ダウの高安値が崩れたかどうかを基準に判断します。


押し安値・戻り高値
押し安値とは、上昇トレンドの中で、直近の高値を作る前に付けた安値のことです。
上昇の流れが続いているかを見るときに、重要な基準になります。
上昇トレンドでは、高値と安値を切り上げながら進みます。
そのため、押し安値を下に抜けると、これまでの上昇の流れが崩れたと判断します。
押し安値 = 上昇トレンドを支えている重要な安値
ここを割ると、上昇トレンドの継続ではなく、転換を考える場面になります。
戻り高値とは、下降トレンドの中で、直近の安値を作る前に付けた高値のことです。
下降の流れが続いているかを見るときに、重要な基準になります。
下降トレンドでは、高値と安値を切り下げながら進みます。
そのため、戻り高値を上に抜けると、これまでの下降の流れが崩れたと判断します。
戻り高値 = 下降トレンドを抑えている重要な高値
ここを抜けると、下降トレンドの継続ではなく、転換を考える場面になります。


押し安値・戻り高値が重要な理由
押し安値・戻り高値は、今のトレンドがまだ続いているのか、それとも崩れたのかを判断するための重要な基準です。
相場は、ただ上がったり下がったりしているように見えますが、実際には高値と安値を作りながら動いています。
その中で、上昇トレンドを支えている安値が押し安値、下降トレンドを抑えている高値が戻り高値です。
押し安値を割るまでは、上昇トレンドは継続中と考えます。
戻り高値を抜けるまでは、下降トレンドは継続中と考えます。
そのため、押し安値や戻り高値を見ずにエントリーすると、まだトレンドが続いている場面で逆張りしてしまったり、すでに流れが崩れているのに順張りしてしまったりします。
特にトレンド転換を判断するときは、ローソク足が少し反対方向へ動いたかどうかではなく、押し安値を割ったか、戻り高値を抜けたかを見ることが大切です。
押し安値・戻り高値は、トレンドの急所です。
ここを基準にすることで、感覚ではなく、ダウの崩れをもとにトレンド転換を判断できます。
つまり、押し安値・戻り高値は、エントリー方向・損切り位置・トレンド継続の判断を整理するために欠かせないポイントです。
まとめると、押し安値・戻り高値を見る理由は、相場の流れがまだ生きているのか、すでに崩れたのかを明確にするためです。
トレンド判断で迷ったときは、まずこの2つの位置を基準に考えてください。
押し安値・戻り高値抜けで考えるトレンド転換
トレンド転換を考えるときは、ローソク足が少し反対方向に動いたかではなく、
押し安値を割ったか、戻り高値を抜けたかを基準にします。
上昇トレンドでは、高値と安値を切り上げながら相場が進みます。
その上昇の流れを支えている重要な安値が押し安値です。
上昇トレンドの場合
押し安値を割るまでは、上昇トレンドはまだ継続中と考えます。
反対に、押し安値を明確に下抜けた場合は、これまでの上昇の流れが崩れたと判断します。
そのため、上昇トレンドから下降方向への転換を考える場面になります。
下降トレンドでは、高値と安値を切り下げながら相場が進みます。
その下降の流れを抑えている重要な高値が戻り高値です。
下降トレンドの場合
戻り高値を抜けるまでは、下降トレンドはまだ継続中と考えます。
反対に、戻り高値を明確に上抜けた場合は、これまでの下降の流れが崩れたと判断します。
そのため、下降トレンドから上昇方向への転換を考える場面になります。
抜けただけで即エントリーしない
押し安値や戻り高値を抜けた場面は、トレンド転換を考える重要なサインです。
ただし、抜けた瞬間にすぐエントリーするのではなく、抜けた後の戻しや押しを見ることが大切です。
例えば、押し安値を下抜けたあと、一度上に戻してから再び下落する動きが出れば、
上昇トレンドが崩れ、売りが入りやすい状態になったと判断しやすくなります。
反対に、戻り高値を上抜けたあと、一度下に押してから再び上昇する動きが出れば、
下降トレンドが崩れ、買いが入りやすい状態になったと判断しやすくなります。
トレンド転換の基本手順
① 今のトレンド方向を把握する
② 押し安値・戻り高値の位置を決める
③ その価格を抜けたかを見る
④ 抜けた後の戻し・押しを待つ
⑤ 再び転換方向へ動き出すかを見る
重要なのは、押し安値・戻り高値の抜けをトレンド終了の合図として見ることです。
そのうえで、抜けた後の値動きを見て、新しいトレンドが始まるかを判断します。
まとめると、
上昇トレンドは押し安値を割ると崩れます。
下降トレンドは戻り高値を抜けると崩れます。
その崩れをきっかけに、トレンド転換を考えていきます。


MA(Moving Average)移動平均線
MAとは、Moving Average(移動平均線)の略です。
一定期間の価格の平均を線で表示したもので、相場の流れを見やすくするために使います。
例えば20MAは、直近20本分のローソク足の平均価格を線にしたものです。
価格が20MAより上にあるのか、下にあるのかを見ることで、今の相場が上向きなのか下向きなのかを判断しやすくなります。
MAを見る目的
MAは、細かいローソク足の動きではなく、相場全体の流れを見るために使います。
MAが右肩上がりなら上昇の流れ、右肩下がりなら下降の流れとして見ます。
横ばいであれば、方向感が弱い相場として考えます。
また、MAは価格の平均を表しているため、ローソク足がMAから大きく離れたあと、再びMA付近まで戻ってくる動きもよくあります。
そのため、トレンド中の押し目や戻りを考えるときにも使われます。
MAは、エントリーのためだけに見るものではありません。
相場の方向、波の高安、トレンドの強さを整理するための基準として使います。






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